自身のレベルアップを図るためには「チーム練習」以外に「自主練習」に積極的に取り組むことは大切です。
その「自主練習」もレベルアップするためにより精度の高い「自主練メニュー」を作りあげていくことが重要です。
しかし、最初から精度の高い「自主練メニュー」は存在しません。
「自主練メニュー」は知識や経験を積みながらその精度を高くしていけるものです。
そして、野球では「低身長」は間違いなく不利になります。
特に低身長選手には高身長の選手と対等もしくはそれ以上の成果を出すために、精度の高い自主練メニューをつくることはより重要になるはずです。
そして「絶対レギュラーになる」「必ず試合で活躍する」など、試合で結果を残そうと考えている低身長の野球選手であれば「低身長」は不利という考えは最小限にしておくことが必要になります。
まずは「自主練メニュー」の前編として
「プロ野球選手の体格数値データ」を参照しながら「低身長」は野球に不利という意識を変えていきます。
ただ闇雲に意識するのではなく、「不利」を「有利」に変えるためには、しっかりと「低身長」に関しての知識・データを知ることが重要です。
後編に低身長の選手に向けて「最強の練習メニュー」を紹介していきます。
①結果=実際に動作表現ができている
②目標や目的が明確になる、高くなる
③モチベが上がり練習の取り組む姿勢が変わる
④ブレない
特に①は重要
野球関連の書籍で見られる「科学的データ」などの多くは「メジャーリーガー」や「プロ野球選手」の動作などから抽出された数値が大半を占めているといえるからです。
低身長の選手でも「努力」と「工夫」次第で活躍できる可能性は確実に高くなります。
少し口説くなりますが、今回の前編記事をしっかり把握することで、②目標や目的が明確になる、高くなる ③モチベが上がり練習の取り組む姿勢が変わる ことなどがより効果的になります。
低身長の選手が1人でも多く試合で活躍してもらえるキッカケにしてもらえると嬉しいです。
【 目次 】
プロ野球選手の平均身長
身長が高い野球選手が有利であることは、プロ野球選手の平均身長のデータからも明らかです。
2021年の日本プロ野球機構に登録されている選手の平均身長は約180cmになります。
日本人の一般男子の平均身長は約170cmになります。プロ野球選手の平均身長は一般男性よりも約10cm高くなります。
メジャーリーグの平均身長は187.8cm(2020年度のデータ)
日本のプロ野球選手に比べて約8cm高くなります。
毎年ドラフト会議の指名傾向からも「体格に恵まれている」ことは野球選手として成功するための重要な指標と言えます。
人類学ではプロ野球選手は「超高身長」
身長の「高い低い」の感覚も個人差があるところなので「人類学」の数値を共通の目安にしていきます。
・150cm未満「超低身長」
・150 cm〜164cm「低身長」
・165cm〜172 cm「中身長」
・173 cm〜179 cm「高身長」
・180 cm以上は「超高身長」
とされています。
プロ野球選手の平均身長は「超高身長」になります。
・165cm〜172 cm「中身長」⇒「低身長」
・173 cm〜179 cm「高身長」⇒「中身長」
・180 cm以上は「超高身長」⇒「高身長」
とさせていただきます。
身長が高いことは野球に有利
身長が高くなると「細胞」が多くなり、筋肉や骨が長くなります。
基本的には身長が高いほうが有利になることは間違いありません。
そして、野球のレベルが上がるにつれて、身体からの出力はより力強いことが要求されてきます。
メジャーリーグで二刀流で大活躍している大谷翔平選手がいい例です。
長身の投手は「球速が出しやすい」、長身の打者は「長打が打てる」ということはデータとしても顕著に出されています。
*このあたりの詳細は次回以降のブログ記事で詳しく解説する機会をつくりたいと思います
少年野球で170cmオーバー
少年野球でも稀に170cm台の選手がいると思います。
ちなみに小学6年生の平均身長は約145cmになります。
私も少年野球の同学年に市内では有名な身長172cmのピッチャーがいました。
何試合か対戦する機会がありました。
打席に立ちましたが、マウンドから見下されたときから既に迫力を感じてしまい、今までに見たことのない角度からボールがリリースされて、スピードもかなり速く感じた記憶があります。
「身長が高い」というだけで野球選手としてアドバンテージより持てることは確かだと思います。
【好例】ダルビッシュ有vs石川雅規
2004年にドラフト1位で日本ハムに入団したダルビッシュ有投手(身長:196cm)
2001年に自由獲得枠でヤクルトに入団した石川雅規投手(身長:167cm)2人の身長差は何と29cmもあります!
しかし、2人ともプロ野球界の投手として「誰もが認める実績」を残しています。
身長差だけで変わることばかりではありませんが、「投球スタイル」も違えば「練習メニュー」なども同じではありません。
野球の動作においてはいくら努力しても、体格差によって「出せる結果」「出せない結果」があります。
メジャーリーグで活躍している、大谷翔平選手、ダルビッシュ投手がもし160cm台だったらメジャーリーグの舞台はおろか、プロ野球選手になれていたかなり可能性も低くなっていたはずです。
「低身長」のドラフト指名選手は8名
2021年のドラフト会議の支配下での指名選手は
・高校生 30名
・大学生 31名
・社会人 15名
・独立L 1名
合計77名でした。77名のなかで「低身長」の選手は8名でした。
全体の約10%の割合あります。
160cm台の選手は2名が指名されています。
他は「出身」や「ポジション」あたりはバランスよく散っている感じとなっています。
このランキンがからは体重差が激しいところが面白いと思います。
少ない人数にはなりますが、この狭き門をくぐり抜けてきたプロ野球選手、現役プロ野球選手は「低身長」の野球選手にとって野球観・練習方法やトレーニング方法など、最高のモデルになる選手たちとなります。
「低身長」の現役プロ野球選手をピックアップしてみました。
低身長のプロ野球選手「ポジション別」まとめ
自分に合ったモデル選手はどのくらい存在しているのか?
注目しながらご覧になってください。
現在のセ・リーグ、パ・リーグの合計人数は975人でした。
*シーズン途中で移籍などあったので現在の数字とは誤差がありますがご了承ください。
「低身長」にあたる172cm以下の現役プロ野球選手をピックアップしました。
・セ・リーグ 26人/474人(5.5%)
・パ・リーグ 36人/501人(7.2%)
TOTAL 62人/975人(6.4%)
セパ合わせても、10%に優に満たない数値となります。
・セ・リーグ 7人(1.5%)
・パ・リーグ 8人(1.6%)
・TOTAL 15人(1.5%)
当然ですが、160cm台になると極端に数字が落ちてきます!
続いてポジション別に確認してみましょう。
ポジション別「身長〜172cmの人数」
・セ・リーグ9人(1.9%)
・パ・リーグ9人(1.8%)
・セ・リーグ4人(0.8%)
・パ・リーグ5人(0.5%)
・セ・リーグ10人(2.1%)
・パ・リーグ15人(3.0%)
・セ・リーグ3人(0.6%)
・パ・リーグ5人(1.0%)
全体からみると、必ず投手の割合が多くなりますが、両リーグ共に「捕手」「内野手」が多くなっています。
これは面白いところで、低身長の選手は「捕手」「内野手」になると活躍できる確率が高いというスカウティングのデータがありそうですね。
プロ野球選手「セ・リーグ7名」
東京ヤクルトスワローズ
石川 雅規/167/73/左投左打
横浜DeNAベイスターズ
東 克樹/170/76/左投左打
阪神タイガース
中野 拓夢/171/69/右投左打
広島東洋カープ
田中 広輔/171/84/右投左打
広島東洋カープ
菊池 涼介/171/68/右投右打
横浜DeNAベイスターズ
宮﨑 敏郎/172/85/右投右打
阪神タイガース
近本 光司/171/67/左投左打
注目!低身長プロ野球選手「パ・リーグ」12名
福岡ソフトバンクホークス
田浦 文丸/168/79/左投左打
千葉ロッテマリーンズ
美馬 学/169/75/右投左打
オリックス・バファローズ
宮城 大弥/171/80/左投左打
オリックス・バファローズ
山岡 泰輔/172/68/右投左打
福岡ソフトバンクホークス
甲斐 拓也/170/85/右右
埼玉西部ライオンズ
森 友哉/170/85/右投左打<内野手>
福岡ソフトバンクホークス
川島 慶三/171cm/74/右右
東北楽天イーグルス
茂木 栄五郎/171/75/右投左打
福岡ソフトバンクホークス
今宮 健太/172/76/右右
福岡ソフトバンクホークス
牧原 大成/172/72/右左
日本ハムファイターズ
近藤 健介/171/85/右投左打
千葉ロッテマリーンズ
荻野 貴司/172/75/右投右打
注目!低身長メジャーリーガー OB 番外編 2名
MLB ヒューストン・アストロズ
ホセ・アルトゥーベ/168/90.7/右投右打
<外野手>
阪急ブレーブス
福本 豊/169/68/左投左打
低身長のプロ野球選手が試合で活躍してくれていることが分かります。
個人的には意外に多いと感じています。
パ・リーグのほうが全体の数値が約2%多くなるので人数も多くなっています。
やはりヤクルトの石川投手、ロッテの美馬投手は160cm台ながら奮闘してくれているのでこれからも目が離せません。
一昔前は捕手は身体が大きい選手がするポジションと思われていましたが、西武の森選手、ソフトバンクの甲斐選手、名前は載せれませんでしたが、ロッテの田村選手(173cm)も活躍しています。
低身長投手のモデル選手は「石川雅規」
様々な面で、間違いのない練習方法に導かれる可能性が高くなることなどから
身長・ポジション・プレースタイルなど、自分に近い選手をベースにプロ野球選手を探してメインモデルにしましょう。
残念ながら、低身長の選手がメインモデルとして「大谷選手」「ダルビッシュ選手」「柳田選手」などを選択することはスタイルが違い過ぎるためオススメできません。
確かな実績があるプロ野球選手をモデルにすることは、自分自身が結果を出すための「生きた最高の教材」になります。
私の場合は169cmの身長で投手をしているのでヤクルトの石川投手をモデルにしています。
実績がある選手となれば、書籍やインタビュー記事、YouTube動画などもたくさんあり見つけやすいので助かっています。
今回は「低身長」のプロ野球選手をアップしていますが、体格が違う方などは自分自身の体格などを参考に調べてもらいご覧ください。
自分に合ったプロ野球選手を見つけて、その選手のことを誰よりも詳しく調べていくことをオススメします。
本当に色々と発見があるので楽しいです。
中学生時代に影響された低身長のプロ野球選手
野球に夢中になりはじめた中学生の頃、当時のドラフト会議で横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)に1位指名されたのが、身長165cmのPL学園の田中一徳選手でした。ご存知の方にはお馴染みの選手ですが、横浜高校vsPL学園の延長17回の死闘でもリードオフマンとして松坂投手から4安打、守備でも好守をして活躍された選手です。
見にくいですが、高校3年春の「輝け甲子園の星」という雑誌では164cmの記載になっていました。
低身長でもプロ野球選手になれることを証明してくれた選手です。
当時、身体が小さい中学生の私にとってすごく勇気づけられたことが今でも忘れられません。
田中選手がどんな選手なのか?
どんな練習をしていたのか?
すごく影響されたので自分の出来る範囲でいろいろと調べて練習やバッティングフォーム真似をした記憶があります。
ちなみに田中選手は中学時代までずっと「右打ち」でジャイアンツカップも優勝していたりします。
低身長のプロ野球選手をモデルに
身長が低い選手がプロ野球で活躍するということは、日本のプロ野球選手がメジャーリーグで活躍することと同じくらい凄いことだと思っています。
身体の大きさでは勝てない部分はありますが、自分自身の努力や技術で小さな選手が大きな選手を上回ることは可能であるということは証明されています。
努力や工夫は高身長の選手より必要かも知れませんが、その中で活躍できたり結果が残せたときは格別な喜びや優越感に浸ることができます。
イチロー選手がメジャーリーグに挑戦した当初、メジャーリーガーに比べて身体が小さいことを理由に「活躍することは困難」という評価もされていましたが、誰にも文句を言わせない成績を残して認められました。
昔のインタビューでフィジカルでは絶対に勝てない日本人選手がメジャーリーガーと対等に戦うには「頭を使うことが必要」と言われていました。
「頭を使うこと」は「工夫」することです。
低身長の選手が活躍するためには「努力」+「工夫」が必要です。
今回ご紹介させていただいたプロ野球選手に今まで以上に注目してみてください。
書籍を出している選手もいたり、YouTubeで素晴らしいプレーや練習、インタビューなども見ることができます。憧れの選手とは違い、体格差が少ない選手からは実際に自分自身のレベルアップするためのヒントがそこにはたくさんあるはずです。しっかり観察するほど、モチベーションアップにも繋がります。
そして成果に繋がる動作改善の方法や、自主練メニューなど自分に合った練習方法が見つかる可能性は高くなるはずです。
次回の記事は「低身長投手」の「最強自主練メニュー」を記事にしていきます。
楽しみにしてください。
LINE@にて案内させていただいたデータになります!
下記リンクよりダウンロードしていただきご利用ください。https://50.gigafile.nu/1030-c7828d609d9066a62e9b7d2f7a554e8ce
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