「ピッチャーは投げ終わった後は野手。」とよく言われる通り、実はピッチャーも守備力がとても大切です。
ピッチャーでも、守備の意識を高く練習していれば自分で自分を助けることができるかもしれないし、逆に守備練習を適当にしてしまえば自分で自分を苦しめることにもなりかねます。
特にピッチングに少し自信がないという選手はフィールディングや牽制の上手さなどでカバーできることもあると思います。
今回は私の経験や知識を元に書いていきます!ぜひ参考にしてみてください!
【 目次 】
ピッチャー返し
人は想像していないことが起きると対応できないものです。
ピッチャーは常に投げた後に打球が飛んでくることを頭に入れておくことが必要です。
そうすることで何も考えていないときよりもボールに反応することができます。
特に速い打球、いわゆるピッチャー返しなどは頭に入れておくことで反応が少し良くなると思います。
捕球のときに意識すること
ピッチャーゴロを捕球するときに意識することは主に2つです。
一つはなるべく前で捌くこと。
もう一つは、投球する方の手を出さずグローブだけを出して取りに行くこと。
なるべく前で捌く理由は、マウンドは投げていると掘れて凸凹になってきます。
マウンドの凸凹でイレギュラーをする前に捕球するようにします。
投球する側の手を出さずグローブだけを出して取りに行くというのは怪我のリスクを低くするためです。
ピッチャーゴロの中にはただのボテボテのゴロに見えても、変な回転がかかっていることがあります。
そのようなボールはイレギュラーしやすく、投球する方の手をかぶせにいきイレギュラーなどでボールが跳ねてもし突き指をしてしまったらピッチャーとしては致命的です。
ピッチャーゴロはなるべく前で、投げる方の手は被せずにグローブだけで取りに行くようにしましょう。
送球
ゴロを捕球した後は送球をします。
一塁、二塁、三塁、ホームへそれぞれ送球する際に気をつけるポイントと練習方法があります。
一塁への送球
一塁への送球はしっかり投げるパターンと余裕があるときのパターンの2種類の送球を意識的に練習することが大切です。
三塁側方向に飛んだ打球とボテボテの打球はしっかりステップして、ピュッとなるべく回転のいいボールをファーストの取りやすいところに投げます。
回転のいいボールを投げることはファーストが捕球しやすいボールになり、捕逸を防ぐことに繋がります。
練習のときに回転のことや捕球しやすいところに投げる意識を毎回していれば、試合の場面でも自然とそのような送球ができるようになると思います。
回転の良い送球をしたくても難しいという選手はキレダスを是非試してみてほしいと思います。
個人差はありますがキレダスを使用することで回転軸が良くなるケースもあります。
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回転軸が良いということは投球にももちろん良い影響を与えます。
回転軸、回転数がボールに与える影響はこちらの記事で解説しておりますのでこちらもご一緒に参考にしてみてください!
【投手必見】圧倒的に誤解されている「初速と終速の差」とキレのあるストレートの絶対に知っておくべきポイント!
また、速い正面の打球やファースト側に転がった打球は、余裕があるのでステップしながら少しずつ近づいていき、ファーストがベースに入ったのを確認し、落ち着いてファーストが取りやすいボールを送球します。
近い距離や緩いボールを投げることが苦手な選手もいると思います。
ノックの際にはバッターランナーが一塁に走っていることを頭の中でイメージしながらどちらのパターンも練習しておきましょう。
そうすることで緊張してしまう場面でも落ち着いて練習の成果を発揮することができると思います。
下投げ(トス)で届く場合は下投げでの送球でも大丈夫です。
その場合の練習もしておきましょう。
様々な状況、場面を想像してそれに合わせた練習をしておくことで試合でいざその場面になったときでも落ち着いてプレーすることができると思います。
(手に持ち替えた状態で一塁方向にステップしながら距離を縮めていく)
二塁への送球
ゴロを捕球して、二塁へ送球する際は振り返ってほぼ真後ろに送球することになります。
速いゴロの場合は二塁ベースに野手がまだ入れていない可能性もあります。
ノックのときにワンテンポ遅れてベースカバーに入ってもらうよう野手に伝えておきましょう。
ベースに入るとわかりきっているのでどうしても定位置からではなくベース近く、またはベースの上で送球を待ってしまっていることがあります。
試合になって打球によってはベースカバーが遅れることもあると思います。
そのような不測の事態に送球が乱れやすいので、練習の時から試合を想定して練習しましょう。
ワンテンポ遅れた分は送球のステップを一回多く入れます。
そうすることで、更にしっかりと脚を使って強いボールを送球することができます。
正面でボールを捕球し、セカンドベース方向にしっかりとステップをすることで送球がブレるのを防ぎます。
セカンドへの送球は真後ろへの送球になるので、後ろで捕球しようとする選手が多いように感じます。
ですが、後ろで捕球するよりもイレギュラーする前に先に確実に捕球してからしっかりステップして送球することが大切です。
(なるべく前で捕球)
(速いゴロはステップを多く入れてショートが入ったことを確認してからセカンドに送球する)
三塁への送球
三塁へ送球する可能性があるときは必ずサードに三塁に送球する可能性があることを伝えておきます。
こうしておくことで、次のプレーの確認をすることができます。
三塁への送球はタッチが必要な場面ではタッチをしやすい低め。
フォースプレーの場合は捕球しやすい胸のあたりに送球しましょう。
これも練習のときから場面を分けて2つのパターン、どちらも練習しておきましょう!
(ピッチャーゴロが来たら三塁へ送球するということを確認しておく)
(一塁への送球と同じで距離が近いので力の加減に気をつける)
ホームへの送球
三塁のときと同じくホームもタッチかホームゲッツーかで分けて練習しておきましょう。
ホームへの送球の際は距離が近いこともあるので、捕球してから投げるまでの時間をなるべく短くし、送球は思いやりのある捕球しやすいボールを投げるようにしましょう。
タッチプレーの際の送球は、タッチしやすい低めに送球します。
ホームゲッツーの場合は、送球しやすいよう投球側の肩のあたりに送球します。
練習でも2パターンで練習しておきましょう。
(タッチしやすい低め)
(ホームゲッツー 肩の高さ)
ピッチャーゴロおすすめの練習方法
ピッチャーゴロの練習としておすすめなのが野手もよく行っているハンドリングの練習です。
近い距離でショートバウンドやツーバウンドを投げてもらい、正面、横、逆シングルで取る練習をします。
このときも投球側の手をグローブに被せないようにしましょう。
バウンドに合わせてグローブを出すことができるようになると、ピッチャーゴロを捌ける確率も高まります。
野手は足を使って打球にバウンドを合わせますが、(打球にもよりますが)ピッチャーは足で合わせるほど距離がないのでハンドリングの練習をするのが一番良いと思います。
実際に自チームでハンドリングの練習をしてからピッチャーノックに入ったところゴロが取りやすかったと言っていたので、ぜひノックの前にハンドリングの練習をお試しください!
最後に
今回は、ピッチャーの守備力〜ゴロ処理編〜というテーマでブログを書いていきました。
ゴロを捕るところから、次のプレーのことまでを考えて捕球や送球をすることが重要です。
特に送球の細かいコントロールは練習のときに意識してやっておくと試合の時に無意識にできると思います。
ハンドリングの練習方法もぜひ試してみてください!
守備練習をする上で、特に大事なことは練習の一球を試合の一球と思っていかに真剣に取り組むことができるかということです。
一球に真剣に取り組んでいれば一球に泣くことも確実に減ります。
そして必要以上に数と時間を掛けなくても技術アップが望めます!
ピッチャーも意識を高く持って守備練習に取り組んでいきましょう!
ピッチャーの守備力シリーズ、次回は〜バント処理編〜で書いていきたいと思います。
お楽しみに!