ピッチャーが投球するときに必ず使わなければいけないものといえば…

グローブ、ボール、そしてピッチャープレートです。

ピッチャープレートを制するものは投球を制する。

ということで今回はピッチャープレートの使い方について深掘りしていきたいと思います。

ぜひ最後までお読みください。

ピッチャープレートとは?

ピッチャープレートは横61cm、縦15.2cmの長方形の板です。

少年野球ではピッチャープレートは横51cm、縦13cmです。

ピッチャープレート使い方のルール

プレートの一部に足が触れている状態で投球していればボークにはなりません。

プレートの右端や左端から投げることもルール上可能となっています。

プレートに軸足を乗せる

軸足の小指側半分をプレートに乗せて投球する方法と、足をプレートの側面に触れるようにして置いて投球する方法の2種類があります。

筑波大学体育系准教授、筑波大学硬式野球部監督の川村卓先生は次のように述べ、足をプレートに乗せて投球する方法を推奨しています。

スパイクの右半分(左投手は左半分)をプレートに乗せる使い方を試してみてほしい。右半分を乗せることによって、プレートに圧をかけやすくなり、その力を体重移動につなげることができる。たったこれだけのことでもボールの威力が変わる投手がいる。

・川村卓:新しい投手の教科書 これからの野球に必要な「野手兼投手」の育成術、株式会社カンゼン、2022年4月27日、155頁

もし、プレートを使うことに慣れていなかったり、真っ直ぐバランスよく立つことができていなければ、足をプレートの側面に触れるようにして置いて投球する方法の方が足の裏でしっかりバランスを取ることができると思います。

真っ直ぐ立つためのコツはこちらの動画でも解説しています↓

また、プレート前の土の掘れ方や他のピッチャーが投げた跡など、マウンドの状況が変わることも想定しておいてください。

人それぞれ投げ方や身体の使い方が違うのでどちらの方が投げやすいか、両方試してみてください。

プレートの横幅を使う

プレートの横幅を使うことで投球に角度をつけたり、球速を感じさせたりすることができます。

右ピッチャーが右バッターのアウトコースに投げる時に三塁側のプレートの端から投球することで角度がつくのでボールが見辛くなります。

しかし、角度がつくことでコントロールしづらくなるので、注意が必要です。

逆に一塁側から投げると直線的にくるのでバッターからは見やすい軌道にはなりますが、コントロールしやすくなります。

真っ直ぐ体重移動をしていくということを考えた点でも一塁側からの方が右バッターのアウトコースに投げやすくなります。

そして直線的に投球することになるため、ホームまでの距離が縮まり球威や球速は感じやすくなります。

また、スライダー系のボールはプレートを三塁側にずらした分、曲がり幅が大きく感じやすくなります。

ピッチャーによって投げ方や投げやすさも変わってくるので横幅の使い方も色々試してみてください。

バッターのボールの見え方も変わりますし、ピッチャーからのバッターの見え方も変わります。

たった61cmの幅ですが、この幅を使い打者を打ちとるために上手く活用できるようにしましょう。

どちらの方からも投げられるようになっておけば、バッターやその日の調子によって使い分けることができ、ピッチングの幅も広がります。

 

プレートを使ってボールに力を伝える

投球動作は軸足一本で立つところから始まり、体重移動をして軸足からステップ足、体幹、腕、指先、最後にボールに力をロスなく伝えていく動作です。

体重移動が投球の中でとても大事であると言われています。

体重移動の詳しい方法はこちらの動画を合わせてご活用ください↓

上手く股関節にタメを作ることができないピッチャーはプレートに股関節で圧をかける(股関節で押し込んでいく)イメージを持ってやってみてください。

こちらの動画内でお伝えしている“間”の部分でしっかりプレートを押し込んでいく
イメージです↓

プレートに意識を置くことで軸足の足裏から股関節までを使い、しっかり体重移動をする意識をすることができると思います。

最後に…

今回はピッチャープレートについて掘り下げてみました。

ピッチャープレートの使い方一つでも投球が良くなるかもしれません。

人それぞれ投げやすい、投げにくいなどがあると思うのでいろいろ試して自分に合ったプレートの使い方を見つけてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

・川村卓:新しい投手の教科書 これからの野球に必要な「野手兼投手」の育成術、株式会社カンゼン