キレダスブレードの基本的な使用方法をはじめ、基本ドリル〜応用ドリルを紹介していきます。
「基本ドリル」では主に投球動作の「テイクバック」~「リリース」「フォロースルー」の各フェーズにスポットを当ててトレーニングを行います。
分け方は書籍などで異なりますが、キレダスチームでは「投球フェーズを7つ」に分けています。
①ワインドアップ
②体重移動・テイクバック
③トップ
④回転運動
⑤加速
⑥リリース
⑦フォロースルー
下記の使用方法の詳細を1度は必ず確認してからドリルを行ってください。
使用方法
・ボールの握り方
キレダスブレードは、「4シームファストボール(ストレート)」の握りで使用します。


縫い目を目安にして、野球ボールと同じように4シームの握り方で球体の部分を支えてください。

画像のようにブレードを持ったときに、ブレードの部分が必ず身体の方向に向いているようにしてトレーニグしてください。
手首が折れ曲がったり、ブレード揺れない向きにならないように注意してください。
🔵 ブレードの軸となる球体(ボール)をしっかり握る支えておくことが、
👉 スムーズな揺れ(振動)を生み出す第一歩です。
- 握りが弱すぎると → ボールがズレて動きが不安定に
- 握りが強すぎると → 力み過ぎてブレードの動きが止まる
力加減に注意しながら、必要最小限の力で“球体を包むように”支える感覚を意識しましょう。
握りが安定しない人へ
🟡 うまく握れない・ブレードがうまく揺れない方は、
👉 「人差し指・中指・薬指」の3本指で握ってみてください。

- 安定性が増し、動きの再現性も高まります。
- 特にジュニア選手や握力の弱い方には効果的です。
③慣れてきたら
🟢 4シームの握りで安定してトレーニングができるようになれば
👉 次のステップとして変化球の握り方でのトレーニングも可能になるのでチャレンジしてください。
・ブレードの揺れと効果
ボールを正確に握りキレダスブレードをスムーズに揺らします。

胸郭、その周辺の筋肉を使いながら腕を動かします。
振り幅により負荷が変わり強化される筋肉なども変わります、各フェーズの動作の中で使う肩関節周辺の「インナーマッスル」と「アウターマッスル」を強化することができます。
投球時に使う「インナーマッスル」と「アウターマッスル」は詳細はこちらをご覧ください↓
〜CLICK〜
また、体幹の強化しながら肩関節の動きの連動性を高める効果も期待できます。
これらを自然に習得できるよ各フェーズで使う筋群を“同時に・意識的に”鍛えることが可能になります。
まずブレードを効率よく使いこなしていくためにも、小さい振り幅の弱い強度で「インナーマッスル」を重点的にトレーニングしていくことをオススメします。
またブレードの細かい向きや角度などは各ドリル内容を参考にしながら各自調整してください。
スタンスと姿勢
キレダスブレードの基本ドリルでは、すべての動作を👉 肩幅程度のスタンス(足幅)で行います。

① 肩幅スタンスで得られる効果
肩幅のスタンスにすることで、下半身の余分な動きを制限し、肩関節周辺や腕の動きに意識を集中しやすくなります。
- 投球動作の基礎となる「肩の正しい動き」を体得しやすい
- 上半身主導の動きが明確になる
- ブレードの揺れに集中できる
スタンスは広げませんが、体幹の力もある程度は必要になり姿勢も大切です。
反り腰にならないように注意してください!
② 慣れてきたら「スタンス広く」

トレーニングに慣れてきたら、スタンス幅を徐々に広くしていくことで、
👉 より実戦的な投球フォームに近づけることができます。
- 下半身と体幹の連動が求められるため、体幹強化にも効果的
- ブレードの揺れが大きくなることで、より高い全体のバランスと筋力制御が必要になる
👉 振り幅が大きくなればなるほど、体幹の安定性とバランスが問われます。
パフォーマンスアップを目指す選手は、ぜひチャレンジしてください。
⚠ 注意点:腕で振らない!
❌ ブレードを「腕の力」で無理に振ろう、揺らそうとしてしまうと、スムーズにブレードは揺らすことができません。
✅ ブレードに“腕が振られる”感覚をキープすることが重要です。
- 無理に力を入れず、揺れを自然に受けるように
- 肩・体幹・腕が連動して動くことを体感してください
📌 詳細は「ドリル①」でご紹介しています。
セット数と回数
各ドリルは、 「1セット 20〜30秒」を目安に行ってください。

▶ 初心者・導入時のポイント
- まずはフォームやブレードの揺れ方を安定させることを重視しましょう。
- 無理に長時間行うのではなく、「正しい動き」を短時間で反復することが大切です。
▶ドリルやブレードの扱いに 慣れてきたら…
✅ セット数や実施時間は、ご自身のレベルや目的に応じて調整OK!
- 例)1セット30秒 × 2〜3セット
- 休憩を挟みながら、姿勢やフォームが崩れない範囲でチャレンジしてみましょう。
キレダス・ブレード基本ドリル
1.テイクバック1
テイクバックがの動きがはじまる位置でブレードを小さく揺らします。
テイクバックの最初期の動きとリンクするこのドリルは”重要なドリル”になります。
簡単に見えますが、「ブレードの揺れに任せて腕が振られる感覚」をマスター しやすいドリルになります。
今後紹介していくドリルでも必ずブレードが揺れて腕が振られる感覚をキープしながら行ってください!

①肩幅くらいのスタンスで立ち、ブレードを持った手は体の真横にセットします。

② 正しくボールを握り小さい振り幅でブレードを左右に揺らします。
💡ポイント
このドリルは腕がぶら下がった状態で行うので、負荷も少なく肩や腕などが力みにくい状態で行えます。
腕がブレードに自然に振られる感覚を掴みやすいドリルになります。
このドリルでしっかりブレードの動きをマスターしてください
🚨注意点
ブレードを大きく振り過ぎて力んだり、肘の伸展動作や、手首の動きが入らないように注意してください。
2.テイクバック2
テイクバック1の手の位置から少し上げてブレードを揺らします。

①肩幅くらいのスタンスで立ち、ブレードを約30度くらいの位置にあげてセットします。

②正しくボールを握りブレードを上下に揺らします。
💡ポイント
手の高さが、約30度以上になるとアウターマッスルが徐々に稼働してきます。
🚨注意点
手の位置が上がり過ぎたり、下がり過ぎないように注意してください
3.テイクバック3
テイクバック2の位置からさらに上げた位置でブレードを揺らします。

①肩幅くらいのスタンスで立ち、ブレードを約80度~90度くらいの位置にあげてセットします。

② 正しくボールを握り小さい振り幅でブレードを上下に揺らします。
💡ポイント
手の位置が上がることで重力やブレードの重さを支える力が必要になってきます。
重過ぎる、負荷が強いと感じた場合は腕の位置を少し下げて行ってもOKです。
🚨注意点
体幹で正しい姿勢をキープすることが求められてきます。
今後の基本ドリル以降から反り腰しにならないように要注意!
4.トップ1
トップのフェーズに大きく切り替わります。
テイクバック3の位置から肘を曲げた位置にしてブレードを揺らします。

①肩幅くらいのスタンスで立ち、テイクバック3の位置をキープしたまま肘を約90度〜100度くらいに曲げます。

②正しくボールを握り、まずは手首を捻らない状態をキープして、小さい振り幅でブレードを左右に揺らします。

③次にブレードの面を外側に向けた状態をキープして、小さい振り幅でブレードを左右に揺らします。
💡ポイント
フェーズが切り替わり、肘の伸展動作が少し入ります。
難易度が上がるので、上手く出来ない人はキープした状態でもOKです。
トップのフェーズが苦手な人や、力んでうまく作れない人はキープすることに慣れるだけでも動作がスムーズになる可能性を高めることができます。
🚨注意点
手首の向きが外側にするとキツイ場合は少し緩めるなど調整して行ってください。
昨今トップ時のボールの向きは賛否もあり個人差もあるので、自分の合ったポジションで行って頂いても問題ございません。
5.加速1
トップから腕が加速するフェーズに切り替わります。
見る角度によりイメージが変わりがちですが、腕が加速するシーンをイメージして行いましょう。

トップ1の状態から肘を少し曲げてブレードを前後に揺らします。

①肩幅くらいのスタンスで立ち、テイクバック3の位置をキープしたまま肘を約90度以上曲げます。
肘を少し上げて頭の斜め後ろあたりにブレードのボールをキープしてください。

②正しくボールを握った状態をキープして小さい振り幅でブレードを前後に揺らします。
💡ポイント
腕が加速されているので難易度は上がります。
可能な範囲で胸を張り、頭の近くでボールの位置をキープしてトレーニングしてください。
🚨注意点
動作をキープすることが難しい人は、補助してもらうなどして胸の位置をキープして行うこともオススメします。
6.リリース1
加速から重要なリリースのフェーズに切り替わります。
リリースポイントはフォームを横から見ると頭の後ろのスペースで加速してリリースされます。
イメージとしては、やや頭の後ろ~真横くらいのゾーンでリリースできることが理想的されています。
腕が伸び切った状態になる、リリース位置をイメージしてブレードを前後に揺らしていきます。

①肩幅くらいのスタンスで立ち、腕を伸ばした状態で理想とするリリースポイントの位置でセットします。

②正しくボールを握った状態をリリース位置でキープしてブレードを前後に小さい振り幅で揺らします。
肘を少し上げて頭の斜め後ろあたりにブレードの
ボールをキープしてください。


③ボールの位置を頭の真横やリリース後になりますが、少し前で行うこともオススメします。
💡ポイント
リリースの位置は、投球動作の中で最も肩や肘に負荷がかかるフェーズです。
またこの瞬間の動きが、ボールの強さ、スピードや回転、コントロールに大きな影響を与えます。
基本ドリル1と併せて、重点的にトレーニングすることをオススメします。
🚨注意点
リリースのフェーズは特に、肘を曲げたり、手首などを使ってブレードを揺らさないように注意してください。
手投げや肘を先行してしまう、Wプレーンのフォームが癖付いている人は特に注意が必要です。
7.リリース2
リリース1が安定して出来てきたら、ステップ幅をしっかり取って行いましょう。
理想のリリース位置のフォームにセットしてドリルを行ってください。


①リリース1のドリルよりステップ幅を広くして、理想のリリースポイントの位置でセットします。
②正しくボールを握り、腕を伸ばした状態をキープして小さい振り幅でブレードを前後に揺らします。
💡ポイント
下半身を安定させることが必要になります。
しっかり安定させることができると、ブレードを力強く振ることも可能になります。
🚨注意点
リリースのフェーズは特に、肘を曲げたり、手首などを使ってブレードを揺らさないように注意してください。
上手くブレードが揺らせない場合は、ステップ幅を狭くしてバランスを崩さないように行いましょう。
8.フォロースルー1
リリースからフォロースルーにフェーズが大きく切り替わります。
自然に腕を振り切れる状態をイメージします。
腕を引き込んでしまはないように、肩甲骨から腕をしっかり伸ばして行います。

①肩幅くらいのスタンスで立ち、体の正面に向かって地面から約90度の位置でまっすぐ腕を伸ばしてセットします。

②正しくボールを握った状態をキープしてブレードを上下に小さい振り幅で揺らします。
💡ポイント
肩甲骨からグッと腕を伸ばした位置をキープしてください。
ボールがリリースされた後になりますが、リリースが力強く加速がしっかりとできるほど、腕も振られるのでこのフェーズの負荷も大きくなります。
🚨注意点
腕が下がったり、ただ単に手を前に出して惰性で行わないようにしてください。
9.フォロースルー2
腕を振り切ったフォロースルーの最終フェーズになります。
フォロースルー1よりもさらに腕が振り切れられたフォームの状態をイメージして行います。

①肩甲骨が縮まらない低さを目安に、フォロースルー1よりも腕の位置を下げたポジションでセットします。

②正しくボールを握り腕を伸ばし、体の捻りを加えた状態をキープします。
バランスが崩れないように、小さい振り幅でブレードを上下に揺らします。
💡ポイント
肩甲骨からグッと腕を伸ばした位置をキープしてください。
🚨注意点
上半身の捻りも加わるので、バランスを崩さないよう行ってください。
キレダス・ブレード応用ドリル
1.体幹トレーニング1
ブレードを体の正面で揺らして体幹を鍛えていきます。
投球フォームが実践に近づくほど、ステップ幅が広くなり体幹の安定感とバランスが求められます。
このドリルでブレードを強く振りながら体幹の安定を図ります。

①肩幅やや広めのスタンスで立ち腰を軽く落とします。
ブレードを縦てた状態でボールを握ります。
ボールをおヘソあたりの位置まで下げてセットします。

②バランスを崩さない範囲でブレードを左右に強く揺らしていきます。

③スタンスを広く取ることで更に力強くブレードを揺らすことができます。
💡ポイント
体幹を鍛えるため、なるべく強く揺らして行いましょう。
基本ドリルのリリースポイントでバランスが不安定だと感じた人はこのドリルを積極的に行いましょう。
🚨注意点
強く手だけで振ろうとすると、ブレードが上手く揺れないので注意してください。
2.シングルプレーン

①ステップ足を前に踏み込みます。
利き手の指に人差し指と中指をブレードの持ち手の先端に掛けます。
片側の先端はグラブ側の手で受け止めてセットします。

グラブ側の手を固定して、利き手の腕を前に押し込んでいきます。
ブレードは体側に撓らせていきこの動作を繰り返します。
💡ポイント
リリースの瞬間とその少し後の腕の動作を、腕を伸ばした状態(シングルプレーン)で投球するイメージを持って行いましょう。
基本ドリルの「リリース」で体幹の不安定と感じた人はこのドリルを積極的に行いましょう。
🚨注意点
手だけで振ろうとすると、ブレードが上手く揺れないので注意してください。
グラブ側の手の位置は腕が適度に撓らせやすい位置で各自調整して行ってください。
3.ウィングオープナー
肩甲骨を大きく広げるためのトレーニグになります。
テイクバットで腕を背中側に引きすぎてしう人、グラブ側の腕が開きがちな人にもオススメです。


💡ポイント
可能な限り体のラインより前方に肘を出して行うようにしましょう。
前方に出すのが難しい人は後ろになってしまっても大丈夫なので、力まない可動範囲で行いましょう。
🚨注意点
慣れるまで時間がかかるドリルと思いますが、肩甲骨の可動域をより広げてくれるドリルなので積極的に取り入れてほしいと思います。
投球フォームの連動ドリル
基本のドリルのテイクバックからフォロースルーまでを一連の動作で行いましょう。
1フェーズ各3秒〜5秒くらいの間隔で行うと適度な負荷がかかります。
不安のあるフェーズや特に強化したいフェーズを好みに組み合わせてのトレーニングもオススメします。
一連の動作
その他
注意点
投球・送球フォームは個人差があります
基本のドリルなどを参考にしていただき、ご自身のレベルアップに繋がりそうな取り組み方があれば試行錯誤しながらご活用ください。